落谷孝広教授の共同研究の成果がNature Communications 誌 (IF=11.8)に掲載されました。

難治性消化器がんの新規バイオマーカーを開発
~検出困難だった膵臓がんの早期発見を血液中に含まれるマイクロRNAのメチル化率を測定することにより高感度で実現可能に~
落谷孝広教授 (東京医科大学・医学総合研究所、分子細胞治療研究部門)は、大阪大学 大学院医学系研究科の今野雅允 寄附講座講師(先進癌薬物療法開発学寄附講座)、石井秀始 特任教授(常勤)(疾患データサイエンス学共同研究講座)、森正樹 教授(消化器外科)(研究当時)、土岐祐一郎 教授(消化器外科)、大房健 所長ら(いであ株式会社)と共同で、血液中に含まれるマイクロRNAのメチル化率を測定することにより、既存の腫瘍マーカーよりはるかに高感度、高精度にがんを検出可能な技術の開発に成功しました。特にこれまで検出が困難であったStage I, IIの早期段階の膵がんを含む難治性消化器がんを鋭敏に検出することが可能となりました。

これまで血液中のマイクロRNAの量を指標としたがんの検出技術の開発が盛んに行われてきましたが、血液中のマイクロRNAの量ではなく、質(RNAのメチル化率)を指標としたがんの診断技術の開発に関する報告は未だありません。今回の研究では、消化器がん患者さん(胃がん、大腸がん、膵臓がん)および健常人の血液中に含まれるマイクロRNAを抽出し、質量分析器(MALDI-TOF-MS)を用いてマイクロRNAのメチル化率を測定しました。その結果RNAのメチル化率を指標とすることで各種消化器がんの検出が可能であること、さらにこれまで検出が非常に困難であった早期膵臓がんの検出に成功しました。この研究を発展させることにより、がんの早期診断技術の開発が期待されます。本研究成果は、Nature Communications誌に発表されました。

詳細は下記URL論文を御覧ください。

http://dx.doi.org/10.1038/s41467-019-11826-1